神経系の疲労について知りたい。
こんにちは!
筋トレをされている方で「神経系の疲労」や「神経疲労」という言葉を聞いたことがあっても、具体的にどのようなものかを知らない方は多いです。
そこで、この記事では筋トレにおける「神経系の疲労」について解説します。
この記事を読むことで、神経系の疲労についての疑問が解消され、より良いトレーニングを行うための知識を獲得できます。
神経系の疲労について知りたい方はぜひ最後までご覧ください。
目次
神経系の疲労とは
神経系の疲労は筋肉が脳と脊髄から受け取る電気信号を受け取りにくくなった状態です。
我々が筋肉を動かす際は上の画像のように、
- 脳から電気信号が出て
- 脊髄・運動神経を通り
- 筋肉が電気信号を受け取り
- 筋肉が動く
という仕組みになっています。
このシステムがうまく稼働しなくなった状態が「神経系が疲労」している状態です。
トレーニングや長時間の肉体労働により感じる肉体的疲労とは異なることに注意しましょう。
神経系の疲労は実在するのか
本当に神経系の疲労ってあるの?
神経系の疲労は実在します。
研究者の間で、神経系の疲労は「CNS疲労」と呼ばれ、定量的に観測可能です。
神経系の疲労は「随意活性化率」という指標で表されます。
随意活性化率の値の高低で、神経系の疲労を計測します。
神経系の疲労に関する研究を2つ紹介します。
神経系の疲労の研究結果①
2018年の研究では10名の男性アスリートに
を行ってもらいました。
すると、上のグラフのようにトレーニング直後の随意活性化率は大幅に下がることが分かりました。
さらに、随意活性化率が元の水準に戻るまでに約72時間かかることが示唆されています。
神経系の疲労の研究結果②
2019年の研究では、
- トレーニング経験有りの若年男性
- トレーニング経験有り中年男性
- トレーニング経験無しの中年男性
3グループのトレーニング後の随意活性化率の回復を調査しました。
上のグラフはその結果を示しています。
中年男性は若年男性よりもトレーニング後の随意活性化率の下落が大きく、その回復も低下していることが分かりました。
【神経系疲労】研究結果のまとめ
2つの研究結果をまとめると、神経系の疲労には次のことが言える可能性があります。
多くのトップボディビルダーが「20代の頃に一番重量を扱っていた」と語ることと、何か関係があるかもしれませんね。
あくまで2つの研究をまとめたものです。
参考程度にしていただければと思います。
神経系の疲労により生じる弊害
神経系が披露することで生じる弊害は主に2つあります。
神経系の疲労の弊害の1つ目として、トレーニングパフォーマンスの低下が挙げられます。
脳からの電気信号が筋肉に伝わりづらいため、自分の最大筋力を発揮するのが難しくなるためです。
神経系の疲労の弊害の2つ目は、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が促進されることです。
コルチゾールの増加により、テストステロンの分泌が阻害され、筋肥大しづらい状態に陥ります。
このように、神経系の疲労は「筋力向上」・「筋肥大」に悪影響を及ぼします。
そのため、しっかりと「神経」の疲労も管理することが重要です。
神経系の疲労の見極め方
神経系の疲労はどうやって見極めるの?
残念ながら、共通した「神経系の疲労」の見極め方はありません。
ですが、ある程度の目安や症状はあります。
以下に当てはまる人は神経が疲労している可能性が高いです。
上のような症状がある人は
ことをおすすめします。
一般的に神経系の疲労は回復までに10日間ほどかかると言われています。
「神経系の疲労かも」と感じた方はしっかりと休息をとるようにしましょう。
ディロードに関してはこちらの記事で詳細に解説しています。
【筋トレ】神経系の疲労のまとめ
神経系の疲労について解説してきました。
筋トレをしていると肉体的な疲労の管理にのみ意識が向きがちです。
しかし、神経系の疲労もトレーニングの質を高め、筋肥大を促すためには重要な要素の一つです。
神経系の疲労もしっかりと管理して、より良い状態でトレーニングに臨めるようにしましょう。
神経系の疲労って何?